Evansの頭脳

2007.10.16|magronbass|PHILOSOPHYPermaLinkComments (6)

音心の方に書こうと思ったけど、誰でも使える理論だから、こっちで。

ジャズピアノの巨匠のBill Evansとジャズの教師のお兄さんとの対談のビデオを発見。 Evansの問題解決に対する考えが、とにかく的を得てて面白い。 「混沌の上に混沌を積み上げてもどうにもならない、単純でいいから、本物の上に、少しずつ本物のものを積み上げないといけない」んだと。 当たり前だけど、これって、天才とか言われてるけど、ものすごく大きな苦労と工夫を物語ってるような気がする。

なぜか日本語字幕付き:
http://www.youtube.com/watch?v=Jm6V7bWnVpw
1-5見つけてくれ

タクちゃんのスレとも関係するけど、情報過多であればあるほど、「本物」を理解することや、見分けることが難しくなってくる。 複製の時代を超え、数と量の時代となった今では、「本物」は無数に存在する思う。 実際、ありすぎてどの「本物」を選ぶかというのは、結果的には個人的なpreferenceにすぎない。 自分がある特定なものを本物だと思っているのはなぜか、なにがそれを本物にしているのか。 そもそも、それは本物なのか。 それを見極める本能が問われている気がする。

人間は基本的にアホな生き物だと思う。 自分を安定させるために、無意識的に自分の環境を安定させるための嘘の世界を作り上げて、そのなかに入り込もうとする。 これがエバンスの言う混沌の世界だと思う。 スタート地点だと思っていたものが、実は自分の思い込みで作り上げた地盤で、その上に自分が大黒柱だと思っていた柱を入れて、建設途中で崩れて初めて、「違った」と気がついても遅い。 しかし、嵐が近いと社会に言われているのか、自分でそう思い込んでいるのか、とにかく作りかけの家は気に食わないのか、手の届くパーツを持ってきては、適当にほったて小屋をたてる。 もっと最悪なことに、自分でパーツを探しにいくことすら面倒になった人たちは、パーツが落ちてくるのを待って、それを使う。 もっとレベルが下がると、パーツが落ちてきて、適当な場所にくっ付くのを待っていたり。 オレ自身が完璧だってわけでは決して無い。 マイアミに行ってからしばらくは完全に思考の意欲が低下したし、ここ最近やっと復活し始めた気がする。

自分も、常に100%頭を使っているのかどうか、真剣に考えると、よくわからない。 音楽をやっている時間のどれぐらいが「可能な」音をつなげあわせていて、どれぐらいの割合で「かっこいいと思われている」音を使っていて、どれぐらい「自分の好きな音」を使っているのか、どれぐらい「表現」できているのか。 自分のテクニックのどれぐらいが弱点を守るための防御壁なのか、それを取っ払うと向こうにはなにがあるのか。 結果的には、こういう根本的な問題を、必要以上に明確に意識して、理解した上で練習をすることによって、「本物」に「本物」が少しずつ重なり、「熟達」につながるのだろう。

結果的に、「ジャズは1分の音楽を1分で作る」ってエバンスが言ってるみたいに、人生の1分は1分で生きることが重要なんだと思う。 「いやいや、話が大きいね」って思うかもしれないけど、マイアミの経験からいくと、「つまらない時間が早く流れてほしい」と思いつつ、自分の意識・意欲を落として、スーっと時間が流れていくモードに入ることは、とても簡単だと思うし、それをやっている人はとても多いと思う。 その「待機」モードに入りつつも、「なにか起きないかな」と機会を待つ。 実際は、何もおきやしないけど、希望ばかり持って、行動をしないか、できない状況にとどまっている。 自分の1分の時間は、人生の10分だったりする。 その10分に、自分は一体何を考えていたのか、なんの欲求をもって、なにがしたくて、何をしていたのか、あやふやでナァナァな状態で。 その、思考時間と人生の時間の比率が1:1に近づけば近づくほど、「今オレはこれをこうしたい」とか「ここに到達するためにこうする」とか、すべての時に、明確に意識できるはず。 本物を作るには、自分の真実を知ることも重要だけど、まずは自分がすべての時において、本物の気持ちと思考を持っている必要があるよね。 もっとも基本な「本物」じゃん?

Posted Comments

何が「本物」か?
読んだときに「リアルタイム」という言葉思い浮かんだよ。
実感が自分を創るし、世界を作るということだろうか。

前の僕のスレでのケンのコメントもそうだけれど、「現実性」とか「実感」とか、「本当の価値」「本当の気持ち」というのは、なにやらキーワードな感じ。

で、その基準は「本能」と言っているわけだが、先天的な部分を除いて、実感の集大成が「本能」だとすれば、「本物」を追求すればするほど、「本能」が磨かれさらに「本物」に結びつくということだよね。そして、おそらく先天的な部分は、第6感といわれている部分な気がする。別次元から提供された絶対的な「何か」を受け取る・感じる力。

それと、多くの良い選択肢があると人間は選べなくなるというのも本当らしい。「選択肢の過多」(choice overload)といって、2人の社会心理学教授が2000年に書いたそれなりに有名な学術論文「選択が意欲をそぐ場合:良い物があまりに多く用意されている時、人は欲求を抱くことができるのか?」に書かれてるとのこと。(出典:WIRED VISION)

2007.10.16|taku

何が「本物」か?

環境・IT・いのち
そのキーワードに教育ってつけた言葉がとても流行っていますよね。
でもそれも
何が本物か。何が真で、何が善くて、何が美しいのかが
判断できる賢明さがあれば、きっとよりよい納得解が
導かれますよね。

でもそんな力を育むのがどんな教育なのかは
まだまだ分かりませんね。

本物を見分けるつながりで書いてみました。
的外れだったらすみません!
それだったら削除してください!

2007.10.16|nonka

選択肢の話ねぇ。 AIの授業のとにき、ABCという選択肢があった場合、sのいずれでも、不確定なモノが入っていた場合、選択を誤るんじゃなくて、かなりの確立で(80%以上とか)選択をしないという決断をするらしい。 それに近い状況だよね。 良いものを並べた場合、いずれも良いから、選択肢同士の比較がさらに難しくなって、さらに不確定要素が増える。

nonkaさん>教育か。 教育のコンテクストだと、本物を見抜いたり、感じ取る教育と同時に、本物を探りだしたす・見つけ出す教育も重要かもね。 いやぁ、それはどうやってやるのか。

それだったら削除してください!>> みんなの意見は全部貴重なのでどんどん書いちゃってくださいね〜!

2007.10.17|ken

「無駄」とか「遊び」の効用についての言及もききたい気がする。

2007.10.20|shugo

あたらしい投稿に考えをまとめてみたよ:
http://www.iface.ne.jp/omniface/archives/2007212539.php

2007.10.21|ken

それにしてもTakuちゃんのReferenceしてくるものは、いつも異常に質が高いねぇ。

Evansのやつは、彼の中に価値観が明確にあって、ImaginaryにSoundが頭の中に鳴っていて、それをRealise=ExpressするためのMethodが「まず音の粒をそろえることを徹底的に集中」次「少ない音でソロとる。アウトしない」みたいな順番で、MilestoneをおいてってTrainingしているってことだよね、きっと。

続きは別スレで。。

2007.10.22|Iku

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