だまされてた!・・・のか?
2007.08.31|fkr|PermaLink|Comments (4)
いろんな人と会います。
そのなかに Q という人がいて、
彼は大学で政治を教えているんだけど、
フランス語を教える資格も持ってたりします。
その Q に教えてもらったのが『la politique』。
聞けばこの本、フランスの小学校で使われているらしく、内容的に
易しいから、授業で用いているとの本人談。
内容がなかなか強烈で、"政府は騙す"、"権力は監視せねばならない"、
とまあ、左がかった人が聞いたら、食いついてきそうな内容満載なわけですが、
考えさせられたのが、子供向けであること。
子供の頃から権力について、かような教育を行う彼の国と、
行わないことで生じているであろう我が国との違いに、
思いを馳せずにはいられませんでした。
で、これが 2005年末の話。
このたび、生まれて初めてブログを書くに当たり、
漠然と思い浮かんだのがこのネタです。
でも、実際の話、ちょっと疑問が残ってたわけです。
"本当にそんな教育してんのか?"
これは、是非確かめたいところでしたね。
( Q すいまそん。。。)
そんな風に思いつつも適当に生きてたある日、フランス人の C に
会う機会があり、がんばって聞いてみたのが以下の会話。
「こんな本をフランスの小学校で使っていると聞いた。(写メ見せる)
内容は、政府は騙すから権力は監視せよ、などなど書いてあるらしいが、
C は小学校時代に使ったか?」
「いや。。。覚えてない。が、使ってなかったと思う。
ただ、子供の頃から、自分の頭で考えろ。考えて、
(権力の)言うことを鵜呑みにするなとは教えられた。
小学校から高校までずっと。」
「まじでか!そのような教育は(日本で)受けたことがない。」
「フランスと日本では、国の成り立ちがちがう。
知っての通り、フランスは革命により・・・
・・・
・・・
」
・・・と、こんなかんじでした。
私の言葉をそうとう流暢に意訳したことはご了承願いたいです(笑)
(あとで分かったことですが、『la politique』は、2002年出版です。)
キーワードは、「自分の頭で考える」になるのでしょうか。
確かに、西欧ではそのように教育しているらしいと伝え聞いています。
で、せっかく苦労して聞いたので、どうせなら別の人にも
聞いてみることにしました。次は、イギリス人。
やはり、メディアリテラシーを標榜する人間としては、
よく言われていることが本当であるか、実際に確かめざるをえないでしょう。
(単に疑り深いとも言える。。。)
P に聞いてみました。
「こないだ、 C と話した。
フランスでは<中略>のように教育されていると聞いた。
イギリスではどうだったか?」
「政府に対し、そのような考え方をするようにとは教えられていない。
ただ、自分の頭で考えて、自分としての結論を持てとは教えられた。」
なるほど、なるほど。
ついでに、もう一人くらい確かめてみましょう。
ただ、脳みそが英語をキョヒり始めていたので、
単刀直入(というか唐突)にいってみました。
イギリス人 O に、
「自分の頭で考え意見を持つことは大切であるか?」
「???」
・・・一瞬きょとんとされたあと、当たり前の事をなにか???
くらいの目で見られてしまいましたとさ(T-T)
(でも、かつて学校その他で、そのような事が当然であると
教えられたことはない。から私は悪くないと思う。たぶん。。。)
軽く恥をさらした後で、なぜそのような質問に至ったかを
(結局)説明したところ、 P と同じく、そのように
教えられていたとの答えが返ってきました。
もともと伝え聞いていた事を再確認したに過ぎないのですが、
実感すると考えさせられます。
時期的な事もありました。
折しも、ブログの執筆依頼があったのは、年金問題がたけなわで、
大臣の事務所費の問題が紛糾していた頃だったわけです。
ただ、こういう事って、今に始まったことではないですよね。
子供の頃からの不始末を思い返すに、状況は変わっていないように
思えます。もちろん、自分の事は棚上げで、政治家や官僚の、ですよ。
テレビなんかを見て、子供心に、どうしょもねーなーなんて感じてたことを
思いだします。
汚職や不祥事(の報道)による、子供(国民)のモラルの低下は
機会があれば書くとして、最近ではこれらに加え、
税金の無駄遣いが指摘されるようになりました。
使われなくても良いお金が無駄になっていったと。
住民税や所得税を払い、実質的な増税を体験した今となっては、
切実ですよねー。
ただ、実はこれ、自業自得の面もあるのではないでしょうか。
昔からの報道をを思い返すに、権力は、監視がなければ期待にそって
機能しないし、腐敗するということは、証明するまでもなく、
自明であると思えるのです。
もちろん、「悪いのは騙す方で、騙される方は悪くない。」
という意見もあると思います。
いきなり前言をくつがえすようですが、当然そうだと思います。
詐欺を巡る裁判で、騙された方が悪いなんて判決が出たら、
とてもじゃないけど、心情的に納得できないでしょう。
ただ、騙すことが分かっている人間を前にして、無知で無防備なまま、
何もせずにいたとしたら、倫理的には責められないかも知れませんが、
周りからは、「馬鹿な奴だなぁ」と思われてしまうのではないでしょうか。
どうすれば騙されなくなるか、そう問うとき、
『la politique』のことを考えざるをえません。
フランス語は読めないけど、
「世の中は世知辛くて不条理だから、安穏とは生きていけないよ。」
「だから状況に流されず、自分の周りで何が起こっているか
分かるようにするんだよ。」
「分かるようにがんばった上で、自分で判断するんだよ。」と、
Q に教えてもらった内容の行間で、
そんな風に説いているように思えるのです。
国家からしたら、こんな教育を受けた国民は手強いでしょうね。
あんまり無茶なことはできないんじゃないかと思います。
ただ、そんなフランス人が政府を思い通りにコントロールし、
皆が幸せに暮らしているかと言えば、そうではないようですが。。。
それはさておき、日本でも、『la politique』みたいな本を
小学校教育に取り入れられたらよいなと思う今日この頃です。
社会とかじゃなく、道徳で扱って欲しいですね(笑)
Posted Comments
おお、いい記事だね。 10時間後にレス書きます。
いろんなトピックを同時にまたいでいると思うけど、オレなりに、一個ずつタックルして書きたいと思います。
ちなみに、FKRってだれ?
2007.08.31|けん
どーも fkr です。
ブログを書くと決めたとき、自分や周りの人がなるべく特定できないようにしようと思って、自分も登場する人も、全て適当な記号にしときました。
知ってる人も気が付いた人も、名前ださないでね(笑)
今分からなくとも、ここに記事を書いてる人なら、そのうち分かると思いますよ~
2007.08.31|fkr
誰だかは伏せておきますが. . . ^^)
初ブログおめでとう。
何と言うか、欧州の人って、デカルト的というべきなのか、自己の存在とその思想に関してきちんと自分の考えを持っている人が多いと思う。高校の頃とかかなぁそういう話を人から聞いて、どんなに論理武装の堅物なんだろうと思ってたけど、会ってみりゃ、知ってみりゃ、普段は普通の人なわけで、その普通な人が根底に論理を持っているというのは、やはり初等教育の影響なんだなぁということに気づいた。
2007.09.03|ikeponia
いい記事ですな
共産圏の国とかは、日本以上に、批判的な教育はないだろうなぁー
教科書読み比べができるかわからないけど、そういう研究探してみようかな
2007.09.11|shugo
